口腔外科
当院の口腔外科について
お口やあごのトラブルを幅広く診ています
当院では、親知らずだけでなく、口の中のケガ・粘膜のトラブル・あごの違和感など、日常で起こりやすいさまざまなお悩みに対応しています。
お子さまが転んで唇を切った、歯をぶつけてしまった、といった急なケガもご相談ください。
お口の症状は「どこに行けばいいのかわからない」という声が多い分野です。
痛みが軽いうちは様子を見てしまいがちですが、早めにチェックすることで治療がシンプルに済むことも少なくありません。
「これって受診したほうがいいの？」という段階でも遠慮なくお話しください。
一般歯科との違い
一般歯科ではむし歯・歯周病の治療が中心です。
それに対して口腔外科では、歯ぐきや骨、粘膜、あごの関節といった「お口の中の外科処置」を主に扱っています。
横向きの親知らずの抜歯、口内炎や粘膜の炎症の診断、顎関節症の初期ケアにも対応しています。
親知らずでお悩みの方へ
横向き・埋まっている親知らずにも対応しています
親知らずが横向きに生えていたり、歯ぐきの中に深く埋まっている場合は、周囲の骨や神経と近い位置にあることも多く、まっすぐ生えている親知らずとは異なる方法で処置を進める必要があります。
一部だけ頭が見えているケースや、完全に骨に埋まっているケースでは、歯ぐきを開いて歯の周りの骨を少し削ったり、歯を分割して取り出す方法を選ぶことがあります。
これらは、親知らずの角度・深さ・根の形によって難易度が大きく変わるため、事前の精密な確認が欠かせません。
当院では、レントゲンに加えて必要に応じてCTで神経との距離や歯の位置を立体的に把握し、負担が少なく安全な抜歯方法を判断しています。院長はこれまでに多数の親知らずの抜歯を担当しており、横向き・埋伏歯のケースにも経験があります。
親知らずについては別ページでも詳しくお話しています。
親知らずについてはこちらこのような症状があれば、一度ご相談ください
口が開きにくい・あごが痛い・音が鳴る(顎関節のトラブル)
口が開けづらい、あごがカクッと鳴る、動かすと痛むといった症状は、顎関節に負担がかかっているサインかもしれません。放置すると症状が強くなることもあるため、一度チェックしておくと安心です。
口内炎が長引く・粘膜や舌にできものがある・ヒリヒリする
痛みが強い口内炎、舌の痛みやできものは、原因をはっきりさせるためにも一度診せてください。炎症・刺激・噛み癖など、さまざまな理由が考えられます。
歯が欠けた・ぐらぐらする・お口やくちびるをぶつけた
外からは軽いケガに見えても、歯の根や周囲の組織が傷ついていることがあります。気になる症状があるときは、早めに状況をみさせていただければ安心です。
顔やあごが腫れている・膿がたまった感じがする
歯や歯ぐきの炎症が広がると、頬やあごが腫れることがあります。痛みや違和感だけでなく「なんとなく腫れぼったい」という段階でも、ご相談いただくことで根本的な原因を調べることができます。
当院で行っている主な外科処置
親知らず・埋伏歯の難抜歯
横向きに生えている親知らずや、歯ぐきの中に深く埋まっている親知らずなど、通常よりも慎重な判断が必要なケースにも対応しています。
親知らずの抜歯は「怖い」「痛そう」と感じる方も多いため、当院ではいきなり処置に進むことはありません。まずは、抜く理由や治療の流れ、気をつけることなどを丁寧にお話しし、納得いただいてから進めています。
顎関節症に対するマウスピース治療・生活習慣のアドバイス
顎関節症は、歯ぎしり・食いしばり・姿勢のクセなど、日常の習慣が積み重なって起こることが多いとされています。当院では、歯の摩耗状態や筋肉の緊張、粘膜の噛み跡などを細かく確認し、日常の噛みしめや歯列接触癖（TCH）の有無を見きわめていきます。
そのうえで、症状に合わせたマウスピースを作製し、生活の中で気をつけたいポイント（姿勢・噛みしめの気づき方・食事の工夫など）についてもアドバイスを行っています。
顎関節症については別ページで詳しくお話しています。
顎関節症についてはこちらインプラント・骨造成手術
歯を失った部分にインプラントを検討する際、骨の量が不足していると、そのままでは治療が進められないことがあります。当院では、必要に応じてソケットリフトやGBR（骨再生療法）などの骨造成を併用し、インプラントが安定しやすい環境を整える治療も行っています。
歯ぐきの腫れや膿に対する切開・洗浄などの処置
歯ぐきの腫れといっても、むし歯や歯周病、噛みしめによる負担、ケガなど、原因はいろいろあります。当院ではまず腫れている原因を見きわめ、その状態に合わせた処置を行っています。膿がたまっている場合には、小さく切開して外に出し、内部を洗浄することで回復が早まるケースもあります。
急な痛みや腫れには応急処置で対応できますので、不安なときは早めにご相談ください。
歯冠長延長術や歯肉形成など、歯ぐきの形を整える治療
被せ物をきれいに仕上げるために、歯ぐきの位置や形を整える処置を行うことがあります。歯ぐきが歪んでいたり、高さがそろっていない場合、そのまま被せ物を作ると見た目が不自然になったり、歯ブラシが当たりにくくなることがあります。
歯冠長延長術では、必要な範囲で歯ぐきを整え、被せ物がしっかり安定するスペースを確保します。歯肉形成では、歯ぐきの厚みや高さを調整し、清掃性や仕上がりの自然さを高めることを目的としています。
こうした処置を適切に行うことで、被せ物が長持ちしやすくなったり、炎症が起こりにくい口内環境づくりにもつながります。
お口のケガや粘膜の小さな手術・縫合処置
転んで歯ぐきを切った、唇をぶつけてしまったといった外傷は、見た目よりも内側でダメージが広がっていることがあります。小さな傷に見えても、歯の根や歯ぐきの中で炎症が進むこともあるため、一度診せていただければと思います。
必要に応じて傷口の洗浄や止血処置を行い、縫合が必要な場合にも対応しています。ケガをしてすぐに受診していただくことで、治りやすさや後のトラブル予防につながります。
特に乳幼児〜小学生くらいのお子さまは、転んでお口をぶつけることがよくあります。年齢によっては、その後に生えてくる永久歯に影響が出ることもあるため、「様子を見ていいのかな？」と迷う場合でも、一度確認させていただくと安心です。
口腔がんが疑われる場合のチェックや検査
当院では、まず視診と触診でお口全体を検査し、色の変化・硬さ・しこりの有無などを細かくチェックします。必要に応じてレントゲンやCTを用い、周囲組織との関係や炎症の広がりも判断します。
そのうえで、炎症や噛み癖、入れ歯の刺激などが原因と考えられる場合は、その要因を取り除きながら経過をみていきます。状態に応じて、口腔がんの診断に必要な細胞診や生検など精密な検査が受けられる医療機関へご紹介しています。
処置後のケアやアフターフォローについて
外科処置のあとは、痛みや腫れが出る場合がありますが、当院では必要に応じて痛み止めやお薬を処方し、生活で気をつけたい点をお伝えしています。
状態によっては、傷の治りをサポートする保護材（コラーゲン製材など）を使うこともあり、できるだけ早く・負担少なく回復できるよう工夫しています。
処置後に「痛みが引かない」「腫れが引かない気がする」など不安があれば、途中でも遠慮なくご相談ください。治り方を一緒にチェックしながら、最後まで安心して通っていただけるようフォローいたします。
口腔外科診療で大切にしていること
必要最小限の侵襲で、患者さまの負担を減らします
外科処置が必要な場合でも、できるだけ負担が少なくなるよう、最小限の範囲で行うことを心がけています。
お口まわりは腫れやすい部位のため、処置の方法や手順を工夫し、術後の痛みや腫れが長引かないよう配慮しています。治療後も、回復をサポートするためのケアや注意点をお伝えし、できるだけ安心して過ごせるようフォローしています。
不安を和らげるためのていねいな説明とカウンセリング
外科処置に不安を感じる方は多くいらっしゃいます。
当院では、治療の流れや必要な理由、術後の経過についても事前にしっかり説明し、不安な点が残らないよう心がけています。気になることや心配な点は、治療前でも後でも、いつでもご相談ください。
レントゲン・CTなどを用いた、安全性に配慮した診断
親知らずや顎の状態、粘膜の変化などを正確に把握するため、必要に応じてレントゲンやCTを使用しています。位置関係や周囲組織の状態を事前に把握することで、安全に配慮した治療計画を立てられます。
また、術後の経過観察が必要な場合には、画像を用いて状態をチェックし、適切なケアにつなげています。
必要に応じて専門機関と連携しています
より専門的な検査や治療が必要な場合には、連携している藤沢市民病院をご紹介しています。当院での診察内容や画像情報を共有し、スムーズに診療につながるようサポートします。症状に合わせて、適切な窓口をご案内しています。