オールオン4

従来のインプラント治療では、失った歯一本に対し一本のインプラントをいれる必要がありました。
欠損している歯が多いほど、必要になるインプラントの本数も増えるため、費用や手術時間、体への負担も大きくなるというデメリットがあります。

オールオン4では、片顎につき4本〜6本のインプラントで人工歯列を支えることができます。

従来のインプラントよりも少ない本数で見た目や噛みごこちの回復ができることが大きな特徴です。

また、骨を増やす「骨造成」が不要なケースが多いため、骨量が足りず通常のインプラントは難しいと言われた方でもオールオン4なら治療できる可能性があります。

インプラント治療の費用は、1本あたり30〜40万円程度が目安とされています。
そのため、従来のインプラント治療で必要な歯のすべてを補う場合、高額な費用が必要になりがちです。

オールオン4では最小4本のインプラントで全体の歯列を支えることができるため、治療費を抑えられるのが大きな魅力です。

オールオン4は、人工歯列をインプラントにしっかりと固定するため、ズレたり外れるといった心配がありません。

安定性が高まるため、食事や会話もより快適になるでしょう。

顎の骨は、噛む刺激が不足すると徐々に痩せてしまうことが知られています。

歯を失ったまま放置したり、合わない義歯の使用によりしっかり噛めない期間が長くなるほど、骨に十分な刺激が伝わらなくなってしまうため、骨吸収が引き起こされてしまうのです。

噛む機能をしっかり回復させることで、骨の吸収を防ぐ効果が期待できます。その結果、口元のボリューム低下を防ぎ、若々しい印象の維持にもつながります。

オールオン4は、対象となる顎のすべての歯が欠損しているか、残っている歯を抜歯してから行う治療です。
そのため、健康な歯がまだ残っている場合はブリッジや部分的なインプラント治療など、他の治療方法を検討する必要があります。

オールオン4は4本で全体の人工歯列を支える設計になっています。
そのため、4本それぞれにかかる負荷や役割が大きいのも特徴です。

4本のうち1本でも緩んだりトラブルが起こると、全体のバランスやかみ合わせに影響が出る可能性があります。

オールオン4治療を受けた後も、毎日の歯磨きや定期的なメンテナンスは欠かせません。

人工歯はむし歯にはなりませんが、インプラントの周囲は「インプラント周囲炎」という歯周病に似た感染症が起こる可能性があるため、口腔内を清潔に保つ必要があります。

ケア方法は、基本的には天然歯と同じく毎日の丁寧な歯磨きに加えて、歯科医院での定期検診を続けていただくことが重要です。

必要に応じて人工歯列（上部構造）を外し、インプラント周囲を専用の器具でしっかりと清掃します。

日々のセルフケアとプロのメンテナンスを継続することで、長期間安定して快適にお使いいただくことができます。